セフレって、お互いのエッチに関する価値観がぴったり一致している関係であれば、まことに心地よい関係らしいです。
相手のことをヘンに束縛したり、嫉妬したりすることなく、お互いの性癖をお互いの知恵と努力と思いやりとで満たしあう……つまり、信頼関係が結ばれている関係だそうです。
がしかし、そこまで性癖がバシッと一致しているセフレもきっと少ないでしょう。
今回はもうちょっと「あいまいな感じのセフレ」を対象に、セフレに対する男のホンネに迫りたいと思います。
ホントは本命です!付き合ってください!
彼女には本命の彼氏がいる、でも彼女のことが好きだ。こういうケースから、男女双方が少しずつ歩み寄ってセフレの関係が成立することってありますよね。
彼女は彼のことが好きで、でも彼女には本命の彼氏がいて、その本命の彼氏を失いたくないから、とりあえず彼はセフレにしておこうと思う。彼は彼で、彼女のことが好きなものだから、セフレの関係でもめちゃありがたく思っている、みたいな。
そういう関係のセフレの彼は、彼女に対して「付き合ってください!」と思っています。
女子的には「彼をセフレのポジションに置いたから、これで一安心」と思うのかもしれないけど、男は「マジで好きです!」なんて思って、エッチするたびに嫉妬心にさいなまれて大変なんですよね。
こういうの、セフレとは、ホントは呼ばないんですけどねえ。今はセフレという言葉がとても軽くなったので、こういうのもセフレと呼ぶのでしょう。
本命の彼氏に嫉妬している
男って、エッチ「させてもらっている」と思っているので、エッチさせてくれる女子に、やがて気持ちが移ってきます。そう、彼女のことを本気で好きになってしまうのです。
最初は「割り切った交際」であっても「いつもヤラせてくれてありがとう」と思っているうちに、ヤラせてくれる女子が女神に見えてくるんです。そしたら当然、彼はあなたの本命の彼氏に嫉妬します。
「本命の彼氏は、無条件にこの子とエッチできるんだ!いいなあ」とか「この子、おうちに帰ったら本命の彼氏と一緒にお風呂に入って、一緒に寝るんだ、嫉妬しちゃいそう」とか。
「彼は嫉妬していないはず」と思っているあなたへ
「わたしのセフレは、わたしのことをゾンザイに扱っているから、わたしの彼氏に嫉妬なんかしていないはず!」という反論をお持ちの女子もいると思うので、その点について、最後に触れておきましょうか。
セフレをゾンザイに扱っている彼に、あなたが「もうセフレの関係を解消しよう」と言ってごらんなさい。彼はその後、少なくとも3日は落ち込みます。
ヤレる相手を失ったから落ち込んでいるわけではないんです。「彼女はほかの男とヤルようになるのか」と思って、「ほかの男」に嫉妬するのです。やがてその嫉妬が「もっと彼女のことを大切に扱っておけばよかった」という後悔に変わります。
そして「次のセフレを探すのに、俺はまたいちから努力しないといけないんだ」とため息をつくのです。それらすべてのネガティブな気持ちが、彼を落ち込ませるのです。
いかがでしょうか。
セフレって、ホントは嫉妬も独占欲も超越した「超越者」が所持する権利をもっているものなんですよね。
エッチしたら相手のことを好きになったとか、エッチした相手に嫉妬してしまうとか、そういうのは、「なんとなく下半身の緩いふたりが集まってエッチしている」と表現されるべきであって、ホントはセフレと呼ばないんですよ。
パパ活という言葉が売春という実態を隠しているように、セフレという言葉もまた、不道徳極まりない実態を隠しているのです。
ホントにセックスが好き!ホントに彼と性癖を満たしあうのが楽しい!そこに嫉妬も独占欲もない!こう言える関係のみを、本来はセフレと呼ぶのです。
(ひとみしょう/作家)
(オトナの恋カツ編集部)