恋愛におけるエッチを考えるとき、いつも、ふたつのことを思います。
ひとつめは、ある女子から聞いた話です。

――若い男子は、会うたびにわたしに「エッチしよ」と言ってくるの。だから私はそれがイヤで、うんと年上の男性を好きになった。年上の男性は、会うたびにわたしに「エッチしよ」と言ってこなかったのです。

今日は高級焼肉店でデート、ごはんを食べてバイバイ。来週は和食屋さんでデート、ごはんを食べてバイバイ、というかんじで、わたしのことを大事に扱ってくれて、わたしが「したい」ときだけエッチした。

そのうち、わたしはこの彼にメロメロになって、会うたびに彼に抱かれたいと思うようになり、今では週3で会って、エッチばかりしています。――

こんな話です。

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男はいつも「したがりさん」である

エッチの「えの字」も口にしない、一見して紳士的な男も、「したがりさん」の若い男子も、男はみんな「したがりさん」です。

性欲を、女子の前で品よく隠せるかどうか、というのが問題なだけで、男は全員したいと思っている。これはもう女子の生理とおなじかんじで、生理的なレベルで「したい」と男は思って「しまう」わけで、どうすることもできません。

女子がいくら「血よ、止まれ」と思ったところで、血は止まらないように、男が「おれの性欲よ、止まれ」と思ったところで、どうにもならない。

男女の性欲が逆転するとき

ふたつめは以下の話です。

男女の性欲が逆転するのは、一説には35歳前後と言われています。35歳前後で、女子は男性ホルモンが優位になるそうです。

35歳前後の男は、仕事に疲れて性欲が減退し、「それどころ」ではなくなってくる。だから女性週刊誌やネット上によく、「夫婦のセックスレス問題」が取り上げられることになる。

35歳を過ぎた女子が「したい」と思って、旦那を強引にエッチに誘い込んだ……旦那はそれに応じようとしてくれない、ああ困った……というケースと、若い男子がデートのたびに「エッチしよう」と言ってくるのは、おなじ問題です。

つまり、カップルでお互いの性欲の温度感に差がありすぎるということです。

すべての女子は女神であるという事実

ふたつの事例から分かることは、エッチというものは、「女子の気持ちを満たすための行為」であるということです。

だから高級焼肉店にまず誘って……ということを考える男子がいて、焼肉にうっとりした女子はまるハダカになる。

女子の気持ちが満ちたから、まるハダカのお牛さんのお肉を食べたあと、みずからもまるハダカになった。あろうことか彼に会えば毎回、まるハダカになりたいと思うようになった。

セックスレスの夫婦だって、奥さんのほうが満足しないと、夫婦の関係に亀裂が生じる。

「彼とわたしはカラダの関係だけ?」と不安になる女子は、彼が、エッチの前後も含め、「彼女の気持ちを満たす行為をしよう」と思っていないということです。「おれ」が満足したいと彼が思っているということです。

女子はセックス「させてあげる」側。これはつまり、女子は男にとって女神であるということです。すべての男は女から産まれてきたわけですから、男にとって女子は女神です。

こういう考え方が世間の常識にならない限り、「彼とわたしはカラダの関係だけ?」と不安に思う女子はこの世から消えてなくならないでしょう。

おわりに

つまり「彼とわたしはカラダの関係だけ?」と怯えている女子は、「あたしのことを女神と思ってくれる」男子を探して、その男子と交際すればいいのです。

女神の前では、男はその本能を品よく隠し、女神を「立てる」行動に打って出るでしょう。だれも神社でハダカになることがないように。

(ひとみしょう/文筆家)

(オトナの恋カツ編集部)